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人工透析内科

Dialysis

人工透析内科

低下した腎臓の機能を人工的に代理する治療として人工透析があります

腎機能の著しい低下により、からだの老廃物や毒素などを十分にろ過することや水分排泄などが出来なくなります。これにより尿毒症、心毒性のあるカリウム上昇などの電解質異常や肺水腫を引き起こしてしまいます。その症状は呼吸困難、意識障害、けいれん、不整脈による血圧低下など様々であり、致命的な状態になることがあります。そのため低下した腎臓の機能を人工的に代理する治療として人工透析があります。

腎機能が低下する疾患は様々あり、人工透析を必要となるまでにはいろいろな経験をされてきたことと思います。また人工透析を選択するということも、想像を絶するような意思が必要だと思います。そうした経験をされ、決意をされた方々に少しでも有意義な生活が送れるような治療を提供できればと思っております。

当院では、透析療法である血液透析と腹膜透析の2種類あるうちの血液透析を主に行える施設となっています。

血液透析

Hemodialysis

通常、週3回4~5時間ほどであり、血液をブラッドアクセス(シャントなど)から体外に出し、ダイアライザーという透析膜(フィルター)を通し老廃物や余分な水分を除去し、体内に戻します。

この際の良く経験することに関して、まとめてみます。

透析前 発熱などの体調不良やケガなどの出血
大幅な体重増加
透析直前 ブラッドアクセス不良(シャント不全)
透析直後 血圧低下
透析中 体動や体位変換などによるブラッドアクセス不良
透析終了直前 血圧低下
透析終了後 ふらつき、だるさ、頭痛などの症状
ブラッドアクセスの止血不足

上記以外にもあると思いますが、それぞれが正しく把握できるようにするため、まずは経験豊富なスタッフの充実を図りました。患者さまの訴えを真摯に聞き取ることから始まり、シャントの状態または管理に対する知識の共有、透析中の血行動態のモニタリング、終了後の止血状態や症状変化などが重要と考えております。

また体重測定器との連動から始まるFuture Net Web+(NIKKISOによる透析通信システム)の導入での一括システム管理や多用途透析用監視装置DCS-200Si(NIKKISO)による循環血液量変化率での評価などもアナログとデジタルとでの総合的な状態把握を行えるようにしています。

集中治療室での治療経験よりまず血行動態の変化に対する評価はとても重要であり、その中で透析効率(有効な透析が行えているかどうか?)を考えます。

オンラインHDF・iHDF

透析液を厳重な水質管理をし、エンドトキシンという汚染物質を清浄化することで、透析液をそのまま補充液として多量に使用できることで、通常では除去が困難な大きい分子(β2-ミクログロブリンやα1-ミクログロブリンなど)を効率的にろ過が出来るようになります。

透析を長期間続けていくことで起こる透析アミロイド症はこのβ2-ミクログロブリンが原因であり、レストレスレッグ症候群(イライラする・下肢のムズムズ感・体がかゆいなど)はα1-ミクログロブリンと同様の大きさの物質が原因と言われております。アルブミンという必要なタンパクも少し漏出するのでしっかりと適切な食事をすることも重要です。

また血圧の変動が激しい透析困難症なども間欠的な透析液の補充が出来るなどのメリットもあります。

その他一般的には

  • 透析患者さまの予後の改善
  • 心臓への負担が少ない、血圧が低い方に有効
  • 炎症性物質の除去
  • 貧血の改善
  • 栄養状態の改善

などがメリットとして挙げられます。

長時間透析

健常な腎機能と比較してしまうとやはり通常の透析では代替する能力は低いため、週18時間以上の透析を行うことを長時間透析といいます。(週3回であれば6時間以上)メリットは食事による栄養状態の改善やとても予後が改善できるなどです。

関連施設との連携・災害時の対応など

安全な透析が十分行える状態や環境にないときなどは、総合病院や大学病院などの関連施設と連携し、対応していくこととしております。

  • 重症感染症/脳梗塞や脳出血/心筋梗塞などの合併
  • シャントトラブル
  • ショック状態
  • 安静が保てないような意識状態
  • 洪水や落雷による停電、給水/排水トラブル

など

当院での治療に対する考え方

様々な状態に対し、栄養をはじめとする生活環境のヒヤリングや相談、また透析の時間やダイアライザーなど条件の変更などの説明、骨代謝や腎性貧血や電解質・酸塩基平衡などの薬剤選択などのエビデンスをもとに治療をしていくことが重要です。

透析患者さまの日常のストレスは非常に多いことと思います

そのストレスを少しでも改善できればと考えます。ただ、やさしい治療とあまい治療とは異なります。やはり寿命に関係するようなことに関して、あまい治療は医師としては出来ません。透析を行っていても水分量や電解質(特にナトリウムやカリウムなど)の取り過ぎは、溢水による肺水腫を起こしたり、高カリウム血症による致死性不整脈を起こしたりします。

命に係わる状態になりますが、この状態を急激に補正することは困難になることもあります。そのために患者さま本人の生活に対する責任も必要となります。やさしい治療としては、なぜ取り過ぎてしまったのかを一緒に考えることはできます。コミュニケーションを大切とした治療を心がけようと思い、スタッフ共々お待ちしております。

無料送迎サービスについて

当院では通院に支援が必要な透析患者さまの無料送迎を始めました。

無料送迎サービス

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透析センター診療時間

8:00-17:30(月~土)
日曜休診